とあるライターさんとアマチュアバンドマン達との争い

Togetter – 「バンド島宇宙のフィールドワーク」

とあるライターさんとバンドマンとの激しいやり取りです。
なんかみなさん論点がズレズレな感じがしますが…どうしてこうなった…(´・ω・`)
論点はバンド活動の無意味さではない気がするのですが…。

この話に噛み付いているバンドマンって多分、都会に住んでる人で、なおかつ業界の内部にはいない人たちだと思うんですよ。
自分でライブして、自分の好きなバンドか、友達のバンドのライブを観に行くだけ。
そこそこ人気のイベント。
都会だからそこそこ客も入る。
きっとその場はむちゃくちゃ楽しいでしょう。
でもそれって、自分にとって都合のイイ面しか見てないと思います。
そこは本当の意味での現場ではないんですよ。

インディー業界で毎日働いてみればわかりますよ。
今、バンドで音楽をやることがツールとしてどれだけ非効率か。
僕には一部を覗いてほとんどがただのサークル活動にしか見えません。
ポップスもメロコアも青春パンクもポストロックもハードコアも。
それを否定はしません。
ステージ上で楽しそうに演奏をしない人はいないですから。
ただ、それで大衆の何かを変えたり、大衆に認められるほどの偉業を成し遂げたりはできないと思います。
絶対に。
せいぜい「今日のライブすごかったなー!」で終わり。
もちろんそれが悪いとは言いません。
それが目的なんだったらね。

何でツールとして非効率かっていうと、そもそも彼らの言う「バンド活動」が既存のシステム(リハスタ、ライブハウス、レーベル)の上に乗っかってるだけのただの”消費活動”に過ぎないというのがでかいと思います。
やってる本人にとっては月に何回かの特別なイベントかもしれませんが、僕から見れば昨日行われたものと全く同じ枠にはめられたパッケージのうちの一つにしか見えません。
同じ編成、同じ機材、同じ音、同じMC。
もう誰でもカジュアルに”バンド活動”できますね。
でもそれって本当に”表現活動”ですか?

しかしながらほんとにまれに、そのパッケージングされた枠の中でも輝きを放つことのできる才能を持つ人達がいます。
これはほんとにまれですし、その才能が一級のマーケティングに乗ることもほぼ無いです、残念ながら。
音楽をやっているだけでは売れないのです。
そして、音楽だけで何かを変えることなんてできないのです。

13枚の素晴らしいアルバムを世界中で売り、ありとあらゆるドラッグを経験し、反戦を訴え続け最後には殺されたジョンレノンですら戦争を止められませんでした。
“バンド”という可能性の新境地を開き、誰にも真似できない偉業を成し遂げたミュージシャンですら、目的を果たせないのです。
簡単に”表現活動”って言いますけど、それってどれほどの覚悟があって言ってるんですか?

身近な人間の心も動かせずに、赤字を垂れ流してバンド活動することに何の意味が?
それに意味を持たせるためには自立性が不可欠なんですよ。
誰かが引いたレールの上でいくら吠えてもレール外の人にとっては何も怖くはありません。
言わば柵の中で飼われたワンちゃんですよ。
本当の敵は、音楽業界そのものだと知るべきです。

まず手始めにライブハウス、レーベル、流通をぶっつぶしましょう。
中古レコード屋も時には悪でしょう。
物販を買ってくれる人以外は信用してはダメです。
対バンは敵です。
どうでもいい人と仲良くなってどうするんですか?
ポリティカルな活動をするにはポリティカルの才能がなければできないし、ゼニもコネもいります。
政治的圧力に簡単に負けてしまうようなバンドのどこがポリティカルなんですか?
学生サークルの延長で”表現活動”を語らないでください。
その”シーン”とやら自体がもはや海外からの借り物でしょうよ。

本当に何かを成し遂げられる人間ってのは、根回しのできる人間のことです。
力とは、観念的なものではなく、絶対的なものです。

ツイッターで揚げ足の取り合いをしてる暇があったら筋トレの一つでもしてたほうがよっぽど意味ありますよ。
件のやりとりは討論にすらなっていない(論点がお互いズレズレ)ですし、超くだらないですね。
まだライターさんの方が一貫性ある分マシですね。
自己愛を垂れ流すロマンチストしかバンドをやっていないのなら、僕はバンド音楽なんて聴きたくないです。
それでも働きますけどね、毎日。
「こまけえこたあいいんだよ!」と思っている消費者のために。

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