DTM コトハジメ ~DAWって何?編その2~ (Pro Tools)

えー今回からは数あるDAWの特色をそれぞれざーっとまとめてみましょうか。
まずはDigidesignのPro Tools!

Pro Tools® は、大規模な商業レコーディング・ファシリティから小さなベッドルーム・スタジオまで、あらゆる環境において最もポピュラーなサウンド・クリエイション&プロダクション・システムです。プロフェッショナルなハードウェアと、数々の賞を獲得するソフトウェアをコンピューターで動作させることにより、作曲やレコーディングから編集、ブロードキャストやポストプロダクション向けサウンドのミキシングまで、Pro Toolsはその全てを単一の環境で実行できます。

(Via Pro Tools概要)

言わずと知れたPro Toolsです。
90年代初頭、さっそうとレコーディング界に現れて以来ほとんどの商業スタジオで採用され、あれよあれよという間に業界のスタンダードにまでのし上がったモンスターです。
機能的にはとてもオーソドックスなDAWです。
マルチトラックレコーダー、シーケンサー、バス、キュー、ドンカマと必要なものは一通り揃っています。
初期のバージョンはMIDIに弱いといわれていましたが昨今のバージョンではMIDIの扱いもとてもスムーズになりました。

ちなみにPro Toolsには大きく分けてDSP版とネイティブ版があります。
それぞれ「Pro Tools HDシステム」、「Pro Tools LEシステム」と呼ばれています。
大きな違いは演算処理にDSP(ハード)を使用するか、CPUで処理してしまうか、という点です。
90年代はまだPCのCPUの処理能力があまり高くなく、リアルタイムに演算処理するにはDSPが必須でした。
しかしながら昨今はCPUの処理能力がバケモンみたいになりましたので、DSPを使用するメリットは少ないようにも感じます。
CPUネイティブでもレーテンシ(遅延)をかなり詰められますからね。

あと、ここで注意してもらいたいのは、「Pro Tools」というのはひとつのソフトウェアの呼称ではなく、システムのことであるということです。
他のDAWは一つのソフトウェアで完結しているのですが、「Pro Tools」はそうではありません。
「Pro Tools」は必ずハードウェアとセットで使わなければいけません。
ニコイチです。
それがシステムと呼ばれる所以です。
これはHDシステムもLEシステムも同じです。
ハードウェアをホストPCに接続していないとPro Toolsは起動すらしません。
ドングル(コピー対策のセキュリティの一種)的な役割もするということですね。
良く考えてあります。

個人で使うってことになりますと自ずと「Pro Tools LEシステム」を使うことになると思います。
HDシステムはものすごく高いですからね。
導入するのには100万円単位の予算が要ります。
それに比べLEシステムには安価なMBOXシリーズというものがありまして、一番安いので3万円を切ります。

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Digidesign DTM/MIDI機器>Mbox 2 Micro >ProTools 8 Software+USB仕様AudioInterface同梱 9900-58064-01

まあこれには入力端子が無く、レコーディングなどには向かないのでかなり特殊ですが。
それ以外にもラインナップは豊富でして、それぞれお値段もかなりお手頃です。

B0011QXL5I

Digidesign DTM/MIDI機器>Mbox 2 Mini >ProTools 8 Software+USB仕様AudioInterface同梱 9900-55898-01

B000FHP1A2

DIGIDESIGN DAWシステム MBOX2 FACTORY 9900-17246-03

B000TUJX0Y

Digidesign DTM/MIDI機器>Mbox 2 Pro Factory >ProTools 8 Software+FireWire仕様AudioI/F同梱 9900-39149-03

それぞれ同時入出力の数、マイクプリの数に違いがあります。
他にも本格的なスタジオを構築したい、という人のためにDigidesign 003というものもあります。

B0011QRXO8

Digidesign 003 Rack Factory オーディオ/MIDIワークステーション 9900-38730-03

B000Y7Q00I

Digidesign 003 Factory オーディオ/MIDIワークステーション 9900-38030-01

これ以外にも最近ではPro Tools M-Poweredというものもあります。(まだあんの!?)
対応M-Audioハードウェア周辺機器のみで動作するスタンドアローン版Pro Tools softwareですね。
いやーしかし業務用で堅いイメージのあったPro Toolsもずいぶん俗っぽくなったものです。
M-Audioのインターフェースも安価なものが多いので興味のある方は一度調べてみてはどうでしょうか?

余談ですが。
さっきも述べましたが業界のスタンダードということもあってPro Tools HDシステムは大慨のスタジオに入っています。
定番なわけです。
しかし良く考えてみて欲しいのです。
クリエイティブが求められる音楽の現場にとって定番ってそんなにいいものなのでしょうか?
定番のマイクに定番のマイクプリ、定番のi/o。
定番のPro Toolsで録音してミックスした音源ばかりが世の中にあふれることは、歓迎すべきことなのでしょうか?
個人的にはすごくつまらないと思います。
テンプレートにのせられてパッケージングされただけの音楽なんてもはや音楽じゃないです。
ただでさえデジタルなのに。
もっと遊び心が欲しいですよねヽ(´ー`)ノ

というわけで次回はPro Toolsと双璧をなすDAWと言われている?SteinbergのCubaseを取り上げてみたいと思います。
よろしくお願いします!

関連:sound & recordingのアーカイブ – JUNK blog

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